英語における競馬用語の違い

香港スプリント2017でワンスインナムーン号
日本語で話す競馬用語は、おそらく全世界共通。つまり、世界中にいる日本人が、「追い切り」と言われたら、レース数日前に行なう調整のことと理解できます。
が、国によって意味が違ってくるのが英語やフランス語等、複数国で公用語になっている言語です。昨年12月、ワンスインナムーン号の香港スプリント遠征に帯同した際の体験を書いてみようと思います。

英語は各国で意味が違ってくる言語です。
たとえばRUBBERは、英国では消しゴム、米国ではコンドームを意味してしまう単語(笑)。
PANTSは英国では下着のパンツ、米国ではズボンを意味します。英国でズボンと言いたければ、PANTSではなくTROUSER(トラウザー)なのです。

今回、ワンスインナムーンに騎乗を依頼したのは現地で活躍するのはオーストラリア人、ザック・パートン。調教師からの指示を伝える際に、オーストラリア人で日本語が話せる男に確認してよかった・・・と思ったのは以下の通り。
(日本語は一般で言われる言葉、もしくは理解される英語、豪英語はザックがわかった言葉という意味で、英英語の場合もあります)

   日本語   米英語    豪英語
速歩  ダク       Jog              Trot
駈歩 キャンター  Gallop    Canter
襲歩 ギャロップ Breezing    Gallop

つまり、Gallopの意味が駈歩・襲歩で違い、襲歩は全く違う単語になっていたわけです。

調教内容の指示が異なれば、全く違うものになってしまいます。実際、本追い切り前日の調教師からの指示はキャンター。これを間違えて「Gallop」と言っていたら追い切ってしまっていた可能性もあるわけです。

通訳の仕事は簡単ではありません。特に全く異なる言語であるアジア系言語。
日英の通訳・翻訳の場合、まず日本語を完璧に使いこなせなければ、正しい英語は使えないのです。当時、高校で教えてくれた先生に言われたその指導は今も残っていて、おかげで米国に来ても日本語を疎かにせずに過ごすことが出来ました(それでも日本にいる日本人には敵いませんが)。

杉村先生、ありがとうございました。あなたの指導はいま生きております。

コメント

  1. はじめまして。
    現在高校二年生で、英語と競走馬が好きなので将来その2つを活かせる仕事がしたいと思っていて、中でも今は競走馬の売買仲介業に興味を持っています。
    しかし、情報量が少なく具体的なイメージが抱けません。
    そこで、実際に海外の競馬関係で働かれている方からお聞きしたいと思いコメントさせていただきました。
    海外で働かれている日本人のなかにはどのような仕事をしている人がいるのか等、アドバイスがあればよろしくお願いします。

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    1. 仕事の種類は数多くあるのでここに書ききれませんが、まずは海外の牧場で働くことを目指してみてはどうでしょうか。
      あなたの人生なので余計なことは言えませんが、大多数の業界人は牧場勤務経験者ですから、日本での経験の後、海外に出ることはお勧めできると思います。

      また、この業界が天職ではない場合もあります。今は1つの目標にしつつ、それだけに偏向しないようにもっと大きな視点でさまざまな仕事や学問学ばれた方が、あとあとリカバリーが効くと思います。

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    2. 返信していただきありがとうございます。
      以前から海外での経験は是非したいと思っているので、そこにたどり着けるよう努力しながら、1つにこだわらず考えていきます。

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