１０年目にして知る真実 ② 〜ビッグブラウンのベルモントステークス〜

Kent Desormeaux, 6/22/2018

「ビッグブラウンはね・・・」

ケントが口を開くと、個人的には知らない内容を淀みなく語ってくれました。
（皆さん既にご存知でしたらご容赦くださいね。私は初耳）

内容を箇条書きすると以下の通りです。
・レース前、ビッグブラウンの蹄（鉄尾付近）が欠損していた。
・欠損部分をカバーするため、スペースシャトルにも使われる耐久性の高いジュラルミンのパーツが特注され、それが外れないように打ち付けられていた
・そのパーツの上から蹄鉄を打ち付けていた
・ゲート開扉直後、隣りにいた馬にその部分を蹴られてしまった（枠番からしてガダルカナルと想定）
・第１〜２コーナーあたりを回るまではまだOKだったが、向こう正面に来た段階で違和感を感じ始めた
・第３〜４コーナーを回るあたりでは、既に行く気がなくなっていた

ケント曰く、ジュラルミンパーツは外れ、おそらく鉄尾側のクギが蹄から抜け、鉄側〜鉄頭あたりのクギだけが刺さったままとなり、１回脚が上がるごとに鉄頭あたりのクギを支点として鉄尾側が下がり、着地するとまたそのクギつきの鉄尾が蹄に刺さる・・・ということを繰り返していたのではないかと想像していたとのことでした。

ケントの話によるとこんな感じ・・・

私と、ケントのエージェントのマイクは二人して彼の話を聞き、「そんなことってあるんだね・・・」とあらためて、競馬は運と実力が必要なんだと感じました。

同じようなアクシデントは、カリフォルニアクロームのときにもありましたよね。
彼も確か発走直後に他馬に蹴られて、怪我した状態で走り抜きました。

もちろん、ゲートにも入れなかったカジノドライブやエピカリス、はたまた最近ではプレストウィック等もいます。

ゲートが開くまで無事に行けるか、また開いた後も問題なく流れに乗れるか、無事に回って帰ってこれるか。
サポートする側として、今後も馬にはできる限りのことをしてあげようと思うエピソードでした。

Thanks Kent for sharing your bitter experiences to me!